ビリヤードB級とA級の違い-ビリヤード検定の結果から分析する-
ビリヤード検定というものがあります。
所定の配置に対してシュートするや取りきるといった課題が設定されており、その成功数で腕前を判定するといったものです。
詳細は公式ページを見ていただければと思います。
このビリヤード検定、配置に挑んだ参加者の級ごとの結果がアップされています。
今回は第4~7,10回の検定の結果からB級とA級の違いを分析しようと思います。
今回分析するデータ一覧
今回はこちらのデータを読んでみました。
第4,5回は点数、第6回以降は成功率なのと、参加者における各級の比率がわからないのでそこまで正確なデータではないと思うのですが、それでもこういったデータはレアなので考えてみる価値があるかなと思った次第です。
なお、第8回についてはA級よりもB級の方が成績がよい結果となった配置が多いという、なんか軽くクラス詐称なんじゃないかっていうB級ばかりが受験していたっぽいので今回は対象外にしています。
また、第1~3,9回についてはデータを見つけられなかったのでやはり対象外としています。
B級とA級で差が出にくい要素
まずは、B級とA級で差が出にくい要素について。
こちらは点数だと1.0点以内、成功率だと10%以内のものを差が出にくいもの、とカウントしてみました。
普通に構えて入れるショットは差が出にくい
例えば、第5,6回の課題1に設定されたこの配置。
第5回検定時ではSA級(3人)とA級(32人)との合算平均が4.25点、B級の平均が3.5点なので、その差は0.75点です。
また、第6回検定時ではSA級とA級の合算平均が80.8%、B級は85%とB級の方が上回っています。
こういった構えやすい位置で構えて手球の転がりをそこまで考慮せずに入れるショットについてはB級もA級もそこまで差がないようです。
手球の挙動を求められても1球なら差が出にくい
入れて出す、手球の挙動が求められる課題の中でB級がA級を上回っていたのものでは、例えば第6回の課題7の配置です。
手球はフリーボールなので、入れやすい位置において引くだけ、引き加減勝負だけど人によっては全力引きでOKといった配置です。
こういったアバウトな手球の挙動でいい配置についてはB級でもA級と大差ないようです。
他の配置でも、そこまで差が大きく開かない傾向にありました。
比較的差がついた配置だと、例えば第5回の課題7の配置です。
こういったイレの難易度もそれなりにある中でダシを両立させるショットについては、差が出やすいようです。
B級とA級で差が出る要素
普通に構えて普通に狙って入れる場合には差が出にくいですが、それ以外の場合には差が出るようです。
入れるだけでも要素の限定が入る場合には差が出てくる
要素の限定として、一連の検定の中でくわえられたものは以下の限定です。
- 手球と的球の距離が遠い(第4回の課題1)
- それなりに遠くてかつ当てる厚みが薄い(第4回の課題2)
- 厚みがへの字で見難い(第6回の課題3)
- バンクショット(第6回の課題5、第10回の課題3)
こういったいわゆる難しいショットになった際に差が出ています。
複数個の球を取りきる場合に大きな差が出る
今回参照した検定結果のうち第8回を除くすべてにおいて、複数個の取りきり課題ではA級とB級との間に大きな差があるとともに、多くの課題においてB級の成功率が極めて低い傾向にありました。
例えば第6回の課題12の配置。
手球はフリーボールスタートで、1,2,3の順に入れた後手球は現状で再度1,2,3の順に入れるという課題。
SA級とA級の合算平均が成功率35%であるのに対し、B級は11.4%です。
1球なら手球コントロールの差が少なくとも、複数回連続した際に大きく差が出る、ということなんだと思われます。
B級とA級との差は的球を入れつつ手球をコントロールする力
ただ的球を入れるだけならばB級もA級もそこまで差がないようですが、入れてかつ手球も制御する力にB級とA級とでは大きな差があるようです。
知ってたっていう結論ですね。
腕に覚えのあるB級はシュート力がある
個人的には入れるだけなら受験したB級とA級とで差がないというところについてはちょっと驚いています。
S級を受験する腕に覚えがあるB級というのは、入れる力がしっかりあることなんだと思います。
私のように平凡なB級ですと入れるだけでも覚束ないので、入れる力が強いB級と普通のB級との差なんでしょうね。
A級を目指すためにはドリル練習をすべきか
入れて出すことを両立する能力に差があるのですから、入れて出すことを両立する練習、つまり固定配置で複数の球を取りきるドリル練習をすることが一番大切になりそうです。
今回、検定課題にあった複数個取りきり配置については、やはり私も絶望的な成功率になるだろうなと感じています。
そういった難しそうだな、無理そうだな、と感じる配置を丁寧に潰していくことが上達の近道なのかもしれません。
なので、思い付く苦手を潰していきます。
最後になりますが、ビリヤード検定の公式問題集を載せておきます。
買って読んで挑戦すると上手くなる、かも。