イレとダシの関係(ダシ安定性を高めるイレ力)
日頃取りきり練習を主体にやっているので私のことをダシ派だと思っている人も多いのではないか、と感じていますが、プレイスタイルはイレ派です。
イレは野球の打撃みたいな水物で、ダシは技術だからそこまで乱高下しない、といったイメージがあり、安定性を獲得するために日々取りきり練習でイレだけじゃなくダシ力も鍛えようとしています。
ただ、最近、シビアなダシ力よりもイレの能力を強化した方がダシのバリエーションも増えて上達の近道なんじゃないか、と感じ始めています。
ビリヤード動画を見ていて気付く
ここのところビリヤード熱がいつにも増して高まっているので、動画を見る時間が増えています。
今見ているのは下記の動画です。
Jayson Shaw vs Martin Daigle 25th Ocean State 9-Ball Championship
Jayson Shawのスピーディにズバズバいくスタイルが凄く好きだし憧れなので、Jayson Shawの動画がマイブームです。
この動画の28分25秒頃からの取りきりを見ていて、今回の記事に考えが至りました。
上記動画で気付かされた配置
こんな感じ。
7番がある関係で、6番を取れるエリアが下記のように限られています。
図では雑ですが、実線三角よりも右下になってしまうと7番が邪魔になってしまう配置で、遠い分には実線からはみ出しても大丈夫。
そして5番がちょっとだけ厚い。
動画を見ていてイメージしたダシ
7番を避けつつ入れやすいセンター付近でいいじゃん、と思いながら見ていました。
こんな感じ。
センターに出すってイメージしやすいし、これなら6番のイレも困らない。
Martin Daigleの選択
一方、Martin Daigleは下図のような選択。
予想よりもかなりのロング。
ただ、上述した通りロングする分には7番に隠れることがないし、6番に繋げられるんですよね。
遠くなった6番をサクっと入れて、その後も綺麗に取りきっていました。
ダシの選択ミスをした理由
そこら辺のB級である私の考え方と世界プロの考え方、どっちが正しいかと言えば世界プロに決まっています。
私の考えたダシは、決まれば文句なしですがショートしたら詰みですし、5番が厚いことや台のコンディションを考えるとショートする可能性もそれなりにあります。
一方、世界プロの出し方は、多少ロングしても6番は距離こそあれ比較的難易度の低い撞点で7番に繋がるわけですから、多少遠くなっても6番を入れられるなら間違いなく安定します。
何故世界プロの出し方を1stチョイスできなかったかといえば、遠くなった6番を確実に入れられる自信が単純にないからです。
だから近くにしたいっていう思想が真っ先に来てしまい、リスクの高い選択を取ってしまうわけです。
安定した取りきりのためにはイレ力強化が必要
手球を自在にコントロールし、上述した配置でショートさせずにセンター付近に確実にポジションすることが絶対にできるようになる、というのは理想ではありますが、理想というより夢物語だと思います。
そういったギャンブルショットを選択せざるを得ないときももちろんありますが、ベストじゃなくてベターな選択肢を取っても次に繋げられるようになった方が絶対に強い。
思えば、L字ドリルを攻略できたのもダシが上手くなったからというよりはイレが強くなったからといった側面が強いです。
ポケットビリヤードは入れてなんぼですし、ここから先に進むにはイレ力の強化が必要です。
イレ、ダシ、と切り分けない
何のために出すのかと言えば入れ続けるためであり、イレが成立して初めてダシが実現されるわけで、ダシのために撞点や加減を選択しイレを実現させる必要があるのだから、イレとダシは相互に関係しており、イレ、ダシ、と切り分ける必要はないのかな、と思います。
まだどうやって練習しようかというところの発想が固まっていませんが、イレポンでひたすら同じ球を練習するのではなく、ダシの意図があるイレの練習をしよう、結局はドリル練習になるのかな。
今やっている手センスタートの5個取りきりなんかは割とイレ、ダシ双方の強化に繋がりそうです。
こういった感じのスタートを厳しめにしたドリル練習をやっていこうと思います。
イレは水物だとは思っていますが、水物だとしても高い次元で安定させることができる、イチローや坂本勇人のような高アベレージを出せるようになるべく、日々の練習から頑張ります。