シャフトのメンテナンス(火を使わずにへこみを直す)
キューを組み立てて今日も朝活だ!
朝早くから意気込みブレイクキューを組み立てていたら、組み立てたブレイクキューが手から滑り落ちていった。
手から離れバットを支点にキュー先を振り下ろすように回転しながら落ちるブレイクキュー。
旋回するシャフトが、2度、3度とキュー立てに叩きつけられ、床の上には幾筋もの傷がシャフトに入ったパワーブレイク魁が転がっていた。
パワーブレイク魁についているシャフト、DEEP IMPACT 2はお値段22500円。
買い直すとか、マヂ無理。
がっつりついた傷
陰惨な事件(おっちょこちょいとも言う)が発生した結果、下の写真のような感じにシャフトに傷がつきました。
iPhoneのカメラなのにわかっちゃうレベルの傷。
指で触るとへこみの部分のエッジすら感じられました。
別に、へこみがあったってブレイクすることはできます。
ただ、もしヒルヒルの場面でのブレイクでこのキューを使うことになったら、予備ストロークの時点で傷が指に触れて傷のことばっか気になっちゃうわけで、そうなったらもう力加減とか厚みの感覚の前に傷に意識が傾いちゃって、そんな中でブレイクしたらもうカス当たり必至です。
試合には負けるし終電は逃すし、飛び込んだカプセルホテルではいびきの四重奏だし、と色々と詰みになるに違いありません。
なので、どうにかしてこいつを直さなければいけません。
買い替えとか、ブルジョワじゃないので本当に無理です。
へこみ傷の直し方
シャフトのへこみ傷は、木材の繊維が加圧によって凝縮した状態なので、水を加えて膨張させてやることで直すことができます。
巷には、沸騰させたやかんから出る蒸気を傷に当てろとか、傷の部分に水を垂らして火であぶれとか、そういう火とお湯を使った直し方が出回っています。
でも、こういうやり方はそもそも火がないとできないしへこみを直している間ずっとかかりきりになっていないとできないので結構面倒なんですよね。
今回紹介するのは、火を一切使わずにへこみを直す方法です。
1.紙に水を含ませてへこみの上に乗せる
紙ならなんでもいいのですが、キッチンペーパーみたいな水分を含んでもぐずぐずにならないタイプが適しています。
こんな風に、傷の大きさに切った紙をある程度絞ってから傷の上に乗せちゃいましょう。
2.マスキングテープで固定
これだけだと落ちる可能性があるので、マスキングテープで固定します。
こんな感じ。
粘着力が強いテープだとシャフトに接着剤が残り得るので、マスキングテープやメンディングテープくらいが丁度いいです。
3.半日くらい放っておく
このやり方の一番いいところはここ。
朝出かける前にセットしておけば、続きは帰宅してからできます。
なお、傷が深い場合には途中で濡れた紙を交換できるとより良いのですが、大体の傷は紙の交換をすることなく直せます。
放置した結果は、こんな感じです。
写真だと傷がどこだかわからないレベルまで直りました。
この状態だと、濡れた部分が全体的に膨らんでいる、傷の部分も指で触ると知覚できる、といった感じです。
4.耐水やすりで削る
ノーマルシャフトのころはニス落としでやってたシャフト削り。
最近はハイテク主流になって、購入時点でニスがほぼ落ちているのでやらなくなりましたが、こういうときのために耐水やすりを買っておくと便利です。
ニスを落とすわけではなく膨らんだ分の整形なので、#600くらいからやすりがけをスタートして、#1200や#2000くらいまで順々に削っていきましょう。
個人的には、最低でも#1200以上のやすりで削らないと、シャフトがざらついて気になります。
やすりがけまでした結果
最早どこがへこみだったかわからないレベルまで無事直せました!
いえーい。
まとめ
長時間水にさらすので、ややもするとシャフトが曲がる可能性がありますが、シャフトを下手に立て掛けたりせずに寝かして放置していればまず大丈夫だと思います。
シャフトに傷があると肝心な時に気になるものですし、お金もかけずにサクッと直せるので、気になる傷があるときは直した方がパフォーマンスは向上するはずです。
ただし、どのやり方でもやすりを使うので、僅かとはいえどうしてもシャフトが痩せてしまいますが、汚れも落として滑りを良くできると考えてへこみをつけた悲しみを漱いでいきたいものです。
注意:ハイテクシャフトの場合
314シリーズやsolid 12 maxのような、貼り合わせ系のハイテクシャフトは水厳禁だった気がするので、もし水厳禁のシャフトである場合には、水に触れる時間を短くするために火を使ってさっと直せるようなやり方の方がいいかもしれません。
ただ、上記のやり方でシャフトが壊れたという話を聞いたことがないです。
自己責任で直し方を判断していただければ幸いです。